月別アーカイブ: 2019年6月

沖縄戦を描いた舞台『木の上の軍隊』が上演される

井上ひさしさん原案で
沖縄戦を描いた劇団こまつ座の舞台
「木の上の軍隊」がおととい、
沖縄市で初上演されましたが、
舞台で「沖縄ことば」を指導しているのは
北谷町出身の今科子(こんしなこ)さん(46)歳です。
舞台は沖縄戦当時の伊江島で、
終戦を知らずに木の上に隠れて2年間を
過ごした日本兵と沖縄の新兵の
実話を基にした物語で、
2013年の初演から指導しています。
戦時中の新兵は上官の日本兵と話す際は「標準語」、心の声などはウチナーグチと
使い分けており、
今さんも「言葉遣いやイントネーションに気を付けている」と心掛け、
せりふの一つ一つに思いを込めています。
中でも、米軍の野営地が拡大する様子を
目の当たりにした新兵のせりふ
「野営地はでーじ大きく、高く、
いっぺー強ーくなっていく」では、
戦後74年も米軍基地が
集中させられている今の沖縄に
つながるとの考えから、
「今に至る言葉だから大事にしてほしい」
と役者に伝えています。
沖縄戦を実際に経験した世代が減り、
継承が課題となる中、今さんは
「沖縄はいまだ犠牲の中にいる。
戦争はまだ終わっていない」と語り、
今の沖縄につながる劇中のせりふに
自身の気持ちも重ね、沖縄戦を語る言葉に思いを託しています。

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曹 真先生「人工知能とロボットの光と影」(光篇)

「万国津梁」とは、「世界の架け橋」を意味する言葉。
沖縄国際大学で日々どのような研究や教育が行われているのかを発信していく番組です。
6月26日の放送では、産業情報学部 産業情報学科の曹 真先生を迎えてお送りしました。
講義タイトルは「人工知能とロボットの光と影」(光篇)です。
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県内3ヶ所が国の重要文化的景観に選定

2019年6月26日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

「今帰仁村今泊の屋敷林と集落景観」の重要文化的景観選定、
南城市の「玉城アマツゝ」と沖縄市の「ごゑく」の名勝追加指定を
国の文化審議会が答申したことに、
3地区の関係者が喜びに沸き、
歴史と景観を現代につなぐ重要な風景と
遺産を次世代へ継承する決意を新たにしています。

今帰仁城跡の隣に位置する今帰仁村今泊区では、
18世紀半ば頃からフクギ屋敷林の景観が維持されており、
喜屋武村長は
「大変うれしい。
今泊は近世琉球の風水地理に景観が色濃く残る。
貴重な地域資源として活用したい」と喜びました。

また、「玉城アマツゝ」はアマミキヨが創った七御嶽の一つとされ、
琉球国が国家安泰と五穀豊穣を祈願して行った東御廻りの最終地で、
現在も多くの人が足を運んでいますが、
国の名勝に指定されたことを受け、南城市の瑞慶覧市長は
「今後も多くの人に愛される名勝となるよう保護し、
保存活用したい」と喜びを語りました。

さらに、沖縄市城前町の「ごゑく」は、
かつて沖縄本島中部の要所として
有力な王子や按司が居城していたとみられ、
沖縄市立郷土博物館の縄田文化財係長は
「歴史的に重要な場所であり、価値を認められてうれしい。
これを機に認知を広げたい」と語りました。
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カンカラ三線作りに挑戦 金武町の児童らが音色楽しむ

2019年6月25日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の紙面からお伝えします。

金武町屋嘉地区学童にぎやかキッズの児童17人が
カンカラ三線作りに挑戦し、児童たちは
真剣な表情で、さおにやすりをかけて弦を張り 
1時間以上かけて自分だけの三線を完成させました。

カンカラ三線は戦後、アメリカ軍屋嘉収容所で
生まれたとも言われており、
収容された県出身者たちが
空き缶やあり合わせの木材を使い
パラシュートのひもを弦としてカンカラ三線を作り
戦争のむなしさや平和を願う心を歌った「屋嘉節」は
屋嘉収容所で生まれ、
カンカラ三線の音色とともに広まっています。

児童はそれぞれ製作した三線で
「屋嘉節」の練習に励み
夏に開催される地区の夏祭りで披露します。
嘉陽田蓮音(れおん)さん8歳は
「弦を張るのが難しかった。完成してうれしい。
少しだけ弾けたけど夏祭りに向けて、もっと練習する」
と意気込んでいました。

カンカラ三線作りは、
地区の木工細工名人国場秀吉さん66歳と
国場さんのモアイ仲間が講師を務め
62歳から三線作りを始めた国場さんは
「私はプロではないが
経験をできる範囲で伝えられたらと思って引き受けた。
練習を積むことでできることがたくさんあると
感じてもらえたらうれしい」と目を細めていました。

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2019年6月24日 第454回目の放送分です

6月24日 第454回
うちな~噺家、藤木勇人こと志ぃさーが、秋田出身で沖縄文化に詳しいフリーのしゃべり手、佐々木仁子をアシスタントとして迎え、沖縄ヤマトグチと秋田ヤマトグチで番組内の各コーナーを軽妙につないでまいります。 そして定期レギュラーとして神奈川・東京WEBマガジン、ハブコネクションの釣本大漁編集長にも登場していただき、大和での沖縄芸能情報をピンポイントで届けます。
オキナワンドリーム
ゲストは、OBPの宜野座麻鈴さん、ココナさんの人生について伺います。
ヤマトde沖縄酒場
渋谷 かんから食堂を紹介

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中城村で全教員が平和研修

方言ニュース  
2019年6月24日(月)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

戦争の悲惨さを教育現場で継承しようと、
中城村教育委員会が今年度、
村内の幼小中の全教員およそ120人を対象に
平和研修を実施することが分かりました。

全教員の平和研修は他の自治体になく、県内初とみられます。

平和学習の実践に戸惑う教員が増える中、
中城村教委員会は指導力向上のために
全体研修を決めたもので、
8月に糸満市の魂魄の塔などを全員で一斉に巡ります。

また、島尻と国頭の教育事務所は、
沖縄戦で住民が「集団自決」に
追い込まれた
読谷村のチビチリガマが、
おととし、少年に荒らされた事件に危機感を抱き、
昨年度から初任研で平和研修を充実させました。

那覇教育事務所も平和研修を予定し、
八重山と宮古は、地域の戦跡を巡ります。

県教育庁は本採用になった教員と
採用10年をめどに研修をしますが
「一堂に集めては無理なので、
教育事務所と自治体で平和研修に
取り組んでほしい」と話します。

歴史教育に詳しい
新城俊昭沖縄大客員教授は
「沖縄戦の歴史的背景や現在まで
どのような影響を与えているのかまで理解を深めてほしい。
生徒たちが理解して発信する力を
養えるまでの体系的な学びに
つなげてほしい」
と要望しました。

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慰霊の日に問う、『本当の幸せ』

方言ニュース6月21日(金)放送分。
今日の担当は林京子さんです。
方言ニュース 琉球新報の記事からお伝えします。

あさっての慰霊の日に開かれる沖縄全戦没者追悼式で、
糸満市立兼城小学校6年生の山内玲奈さんが自作の詩「本当の幸せ」を朗読します。

山内さんは今年5月、銃殺された子どもの写真を平和祈念資料館で見て
「戦争は二度とやってはいけない。平穏な毎日が幸せだと感じた」
ことからテーマを決定し、
「お金持ちになることや有名になることが幸せではない
家族と友達と笑い合える毎日こそが本当の幸せだ 
未来に夢を持つことこそが最高の幸せだ」
という一節で、自分の気持ちを素直に表しました。

また、去年亡くなった父方の祖父は沖縄戦体験者でしたが
「つらい経験を思い出させるのはかわいそう」と、話を聞くことはしませんでした。
ただ、戦争の悲惨さを知り
「戦争を決して繰り返してはいけない。
戦争体験者の思いを引き継ぎ、未来へ語り継ぐことが大事」
だと思うようになったということです。

「今年は私だと思うと緊張します」
とはにかむ山内さんは平和な世の中をつくるために
「自分には何ができるか、行動していくのかを常に考えることが大事。
詩を聞いた人が本当の幸せとは何なのかを考えるきっかけになってほしい」と語りました。

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藤波 潔先生「歴史を学ぶということ」(後篇)

「万国津梁」とは、「世界の架け橋」を意味する言葉。
沖縄国際大学で日々どのような研究や教育が行われているのかを発信していく番組です。
6月19日の放送では、総合文化学部 社会文化学科の藤波 潔先生を迎えてお送りしました。
講義タイトルは「歴史を学ぶということ」(後篇)です。
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