白保竿根田原洞穴遺跡、旧石器時代の墓地と確認

2017年5月24日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

県教育委員会はこのほど、
西原町の県立埋蔵文化財センターで、
石垣市の白保竿根田原洞穴遺跡の最終的な調査結果を発表し、
白保竿根田原洞穴遺跡を国内初の旧石器時代の墓地と確認しました。

遺跡からは少なくとも19体分の旧石器時代の人骨が確認されており、
世界でも最大規模だということで、
埋蔵文化財センターの金城所長は
「日本の人類学、考古学研究に新たな歴史を刻む重要な発見だ」
と強調しました。

出土した19体の中でも「4号人骨」はおよそ2万7千年前のもので、
港川人骨より5千年古く、頭骨を含めほぼ全身の骨格があり、
葬られた時の姿勢も明らかになりました。

県教育委員会は
「遺体を地下に埋めず地上の狭い岩陰に安置する
風葬に近い様式だったと考えられる」としました。

また、遺跡を墓地と判断した背景については、
5カ所の洞窟から、それぞれ複数の人骨が
見つかったことを挙げました。

センターの片桐千亜紀主任専門員は
「死者を弔う場所と生活する場所が洞窟の
外と中で分かれていた可能性が高い」と述べました。

「4号人骨」など頭骨がほぼ残っている4体の人骨は今月28日まで
県立埋蔵文化財センターで一般公開されます。
入場無料です。
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