那覇市の大城さんが沖縄戦動員学徒の名簿を収集・公開

方言ニュース2020年6月30日(火)
琉球新報の記事から紹介します。

那覇市内の中学校で教員をしていた大城邦夫さんは
沖縄戦に動員された学徒の名簿を独自で収集し公開しています。

大城さんの父親はやんばる、母親は九州への疎開を経験しており
両親から戦争の苦労話や海軍にいた祖父の軍隊生活、
臼砲隊に所属し沖縄戦を生き抜いた伯父の話も聞くなど
小さい頃から戦争の悲惨さを意識する機会が多かったそうです。

大学生の頃に親戚にひめゆり学徒隊の生存者宮城喜久子さんがいることを知り
元学徒隊有志でつくる「青春を語る会」に自主的に参加し
「私たちのことがあまり知られていない。
伝えてほしい」と言われたことが現在の資料収集につながりました。

元学徒たちは戦前の学校生活を楽しそうに語り
教育現場では、戦争の悲惨さだけではなく
部活動の写真や学校の配置図を見せるなどして
学徒隊になる前の学校生活を伝えるようにしていました。

現在、大城さんは教育の現場から離れていますが
子どもたちに沖縄戦を伝えるため資料の収集を続けており、
その中で開南中学校の学徒名簿や県がこれまで動員数を「不明」としてきた
八重山中学校、八重山農学校の名簿を見つけています。

「とにかく調べ続けることが大切。新しい発見をして子どもたちに伝えたい」と
身近な所から命の大切さを伝えています。

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