台湾の国立台湾大学が琉球人の遺骨を返還する意向を示す

台湾の国立台湾大学はこのほど、大学医学院体質人類学研究室で
琉球人の遺骨63体を保管していることを明らかにし、
沖縄側に返還する意向を示しました。

ただ時期や返還先などは示されていないことから、
研究者らは台湾大学への働き掛けを続ける方針です。
遺骨は1928年から1929年にかけ、
人類学者らが今帰仁村の百按司墓などから持ち出したものとみられます。
旧帝国大学の研究者らが持ち出し、返還されていない琉球人遺骨は
京都大学にも保管されていることが、研究者らによって明らかになっていますが、
これまで大学当局が遺骨を保管している事実を明らかにしたことはなく、
返還の意向を示すのも初めてです。

中華琉球研究学会は、「琉球民族遺骨返還研究会」代表の
松島泰勝龍谷大教授と連携し、遺骨の返還を台湾大学に働き掛けてきましたが、
琉球人遺骨と共に、台湾先住民の遺骨も返還するよう要求していますが、
松島教授は「実際に返還されるかどうかは不明確で、引き続き働き掛ける必要がある」
と話しました。
両団体は今月中に京都大学に対しても、台湾先住民の遺骨保管状況を質問し、
返還を求めることにしています。

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