アタマジラミの新治療薬の臨床試験始まる

2017年8月10日(木)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

耐性が強く、国内の市販薬剤では効かない
沖縄のアタマジラミ症の新しい治療薬剤の臨床試験を、
琉球大学とアース製薬が共同で進めています。

アタマジラミはシラミの一種で、
頭に寄生して激しいかゆみを引き起こします。

頭同士の接触や寝具、タオルなどを介して移り、
幼稚園や保育園、学童など低年齢で流行することが多く、
命を脅かすものではありませんが、
かゆみが続くことで集中力が低下する弊害があり、
感染力が強く増殖も早いため、早期発見が重要です。

中学生にも感染が広がるなど県内でまん延している現状に、
琉大は、有効な薬剤がないだけでなく、
フケと勘違いするなどして発見が遅れることで、
きょうだいや保護者ら家族間に感染が広がっているとみており、
「治らないからと保護者が娘の髪を短く刈ってしまった事例もあり、
シラミが原因でいじめにつながりかねない」と
有効な治療薬がない現状を語っています。

研究を進める医師は
「新規薬剤は、海外ではすでに安価で市販されている。
有効な薬剤が簡単に安心して早く使えるようにしたい」と語り、
臨床試験への参加を呼び掛けていて、
30人ほどに使用してもらい、効果と安全性を確かめた上で
国内承認を目指す考えです。
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