琉球王国時代の貴重な資料が来年4月に帰沖予定

「琉球王国時代の貴重な資料が来年4月に帰沖予定」
方言ニュース7月7日(木)放送分。
今日の担当は上地和夫さんです。
琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦の後にアメリカに持ち去られた
琉球王国時代のものとみられる梵鐘(ぼんしょう)が、
来年4月に72年ぶりに「帰沖」する予定であることがこのほど、分かりました。

琉米歴史研究会の喜舎場静夫理事長が
戦後にアメリカに渡った沖縄の資料返還活動をしていることを取材した
フジテレビの番組収録をきっかけに返還が決まったもので、
梵鐘は沖縄戦に参戦したアメリカ海兵隊のロイ・ガイガー少将が持ち帰り、
フロリダ州に住む孫娘のメラニー・リーさん(68)歳が所持していました。

琉球大学の豊見山和行教授によりますと、梵鐘の写真から、
県教育委員会が2008年にまとめた
「沖縄の金工品関係資料調査報告書」に収録されている
国頭村安波区公民館所蔵の梵鐘に類似しているということで、
安波の梵鐘は1世紀から18世紀に琉球で制作されたとみられています。

一般的に鐘には文章が刻まれていますが、
見つかった梵鐘には刻まれておらず、豊見山教授は
「手掛かりは少ないが、実物が沖縄に運ばれることで研究が進むだろう」
と期待しました。

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