「ウスデーク」世界遺産に

2022年4月12日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄市立郷土博物館主催の文化財講座
「沖縄市のウスデーク、見つめなおす伝統、
女性たちのまつり」がこのほど、
市役所内ホールで開かれました。
講師は県立芸術大学文化研究所の
平良徹共同研究員です。

ウスデークは、沖縄諸島各地で伝承される
女性集団による祭祀芸能で、
ウシデークとも呼ばれます。

平良研究員は「琉球国由来記」や
研究成果を基に、かつてはおよそ500の
地域・集落で演舞され、沖縄市内では越来、
知花など6カ所で継承されていると報告しました。

現在、継承しているのはおよそ60カ所にとどまり、
存続の危機に瀕していると指摘しました。
その中で継承・保存を行っている地域の
記録保存や復活継承に取り組んでいる
事例も紹介しました。

全県的な課題としてウスデークの持つ意味を
今一度再評価し、衰退に歯止めをかけるため
県や市町村レベルの早急な対応を指摘しました。
その上で「人類学的にも稀有な価値を有し、
世界遺産化を目指すべき時期にきている」
と強調しました。

ウスデークを継承している越来グスク地区は
観光コースに選定されており、
参加した市観光物産振興協会認定ガイドの
新垣千恵子さんは
「大変勉強になった。今後のガイドに生かしたい」
と話しました。

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