「 開南中学徒隊実態解明を 」

「 開南中学徒隊実態解明を 」
方言ニュース6月21日(木)放送分。
今日の担当は上地和夫さんです。
琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦で鉄血勤皇隊や通信隊、学徒隊として生徒が動員された
県内21の旧制中学や師範学校などのうち、
私立開南中学校の戦場動員の実態がほとんど分かっておらず、
高齢となった開南中の同窓生らは、亡き学友の無念を思い、
開南中学徒隊の実態解明を待ち望んでいます。

糸満市にある開南中の慰霊塔「開南健児之塔」には、
教師、卒業生を含め279人の犠牲者の名前が刻まれています。
同窓会はこのうち沖縄戦当時、開南中に
在籍していた1年生から5年生で犠牲となった190人学徒として
扱ってほしいと求めてきましたが、沖縄戦の研究では、
実際に沖縄戦に何人が動員されたのか裏付ける資料はないとして、
動員数、犠牲者数共に「不明」としています。

開南中の配属将校が10・10空襲後に不在となったことや、
校長が後を託した教頭が各生徒に個別に入隊を指示し、
まとまった動員でなかったことなど、他校と異なる事情などが、
開南中学徒の実態把握を難しくしています。

沖縄戦に詳しい、沖縄国際大学元教授の吉浜忍氏は
「実態として開南中の学徒は他の学徒と同じだった。
それを学徒とするのかしないのか、議論すべき余地がある」
と話しています。

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