渡嘉敷、座間味でイノシシ被害深刻化

2018年11月21日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

渡嘉敷島、座間味島で外来種のイノシシによる
家畜や農作物への被害が深刻化しています。

農作物のほかウミガメの卵が食い荒らされた跡も確認され、
渡嘉敷村では家畜のヤギも襲われています。

問題のイノシシは十数年前に食肉用として渡嘉敷島に持ち込まれ、
飼育していたものが逃げ出し繁殖しているとみられ、
一部は豚と交配してイノブタ化しているということです。

一方、座間味島では、渡嘉敷から海を渡ったイノシシが
島内で繁殖しているとみられます。

渡嘉敷村は昨年度までに664頭を捕獲し
300頭以上が生息していると推測しています。

両村はわなを仕掛けるなど駆除に取り組んでいますが、
繁殖力が強く駆除が追い付いていないのが現状で、関係者は
「わなを設置するにも限界があり、
効果的な駆除方法も見つかっていない」
と頭を抱えています。

沖縄国際大学の宮城邦治名誉教授は
「天敵もおらず、イノシシは島の生態系のトップに君臨していて、
駆除が追い付いていない。
生態系の攪乱が非常に懸念される」と指摘しました。

一方、県は今年度から現地調査を始めましたが、
結果がまとまるのは早くて年末になる見通しで、
両村は今後、追加調査や県の実態調査を踏まえ、
連携して駆除方法や規模を再検討する予定です。
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