文化審議会が大宜見村役場旧庁舎を国の文化財にと答申

2016年10月26日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

文化審議会はこのほど、
大宜味村の大宜味村役場旧庁舎について、
国の重要文化財に指定するよう
松野文部科学大臣に答申しました。

近く答申通り告示されます。

旧庁舎は1925年に完成し、
県内では最初期の鉄筋コンクリート造建築
かつ現存する最古のもので、
役場庁舎としては全国的にも先駆的な事例だということです。

審議会は「沖縄県における鉄筋コンクリート造建築の普及発展を
理解する上で、高い価値を有する」と評価しました。

今回の指定で、重要文化財に指定された
県内の建造物は22件となります。

旧庁舎は2階建てで、
十字形と八角形を組み合わせた独特の
デザインを取り入れています。

1972年まで役場として使われていましたが、
その後も活用されており、
現在は村史編纂室として使われています。

設計は、熊本出身で国頭郡の建築技手だった清村勉氏が手掛け、
木造建築が主流の時代に、台風やシロアリ被害の対策として、
当時では珍しかった鉄筋コンクリート造を採用しました。

清村氏の親族からは「村の象徴として誇りに思う。
時代の生き証人として頑張ってほしい」と
喜びの声が上がっています。
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