風土に合った豊かな生活を

2022年8月9日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

御願ハンドブックなどの著書がある
比嘉淳子さんがこのほど、
先人の知恵を詰め込んだ著書
「おきなわ暮らしの雑記帳」を刊行しました。

比嘉さんは本家の長男である
長男父の長女として生まれ、
首里出身の父方の祖母から沖縄の文化や
風習の「英才教育」を受けて育ちましたが、
何もかもしきたりばかりの家に嫌気が差し、
大学進学を機に上京し、沖縄出身の夫と
出会い、結婚、出産しました。

沖縄の文化を見直す契機の一つは、
当時生後7か月だった長女が乳幼児に多い
原因不明の病気の「川崎病」患ったことで、
すがるように沖縄にいる母親に電話し
「トートーメーと火の神に手を合わせて」と
無事を祈るよう頼み、
「医者半分、ユタ半分ってこういうことか」と、
先人の言葉の偉大さに気付きました。

その後家族とともに沖縄に戻ると、
サンの結び方や沖縄線香の割り方など、
自分が幼い頃から慣れ親しんできた文化が
若い世代に受け継がれていないことに
危機感を覚え、
「先人の知恵を伝えていかなければ」
との思いに至りました。

今回の著書には年中行事や
沖縄ならではの料理レシピのほか、
38編の黄金言葉などが収録されており、
比嘉さんは
「この本で改めて沖縄の文化のことを
知ってほしい」
と呼び掛けています。

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