奥武島のため 祈り65年

2021年10月12日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

65年間にわたって村の神人として
祭祀儀礼に携わってきた
南城市玉城奥武区出身の
金城シゲさん(92)歳に、
中本進奥武区長からこのほど、
感謝状が贈られました。

奥武島では昔からのしきたりで、
玉城門中と大屋門中から村の神人が輩出され、
毎年開催される祭祀の拝みごとに参加します。
特に観音堂での祈願には欠かせない存在で、
年12回も関ってきました。

金城さんはこれまで南部、
名護など7カ所の観音堂を訪れるなど
多くの祭祀儀礼に参加してきましたが、
去年から足腰が衰え、歩くのも不自由を感じ、
神人役を退任することにしたということです。

20代のころから、
神人を務めてきた金城さんは、
魚の行商の合間に
祭祀行事に参加してきましたが、
奥武橋が架かる以前は、区所有の渡船で
対岸を往来していたということで、
「これまでの祭祀行事で印象に
最も残っているのが、
観音堂祭祀に参加する際に男性たちが
頭にわらを1本巻いて集まってくる姿で
今も忘れられない。
島を守り住民の安寧のためにもっと務めを
続けたいが体が思うようにきかず残念です」
と語りました。

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