田芋で恋愛成就劇演じる 地元・中城を愛するきっかけに

2020年2月18日(火)

琉球新報の紙面からお伝えします。

中城村南上原組踊保存会はこのほど、
中城吉の浦会館で、
創作舞踊「糸蒲の縁」を上演しました。

日本ユネスコ協会連盟の
第11回プロジェクト未来遺産2019の
記念公演としても上演され、
地元の子どもたち20人が心を一つに演舞し、
会場は立ち見客出る盛況で、
未来遺産登録を祝いました。

「糸蒲の縁」は新しい地域である南上原で、
住民の絆を深める文化活動をつくろうと、
2012年に創作などの取り組みが始まりました。
舞台は南上原で、田芋発祥の地とされる
糸蒲寺という寺院を中心に、
首里から来た役人の息子の真山戸と
地元の娘のチラーが恋仲になり、
引き裂かれそうになるところを、
田芋を使った機転で成就させる物語です。

子どもたちは独特の唱えを全てそらんじ、
組踊の所作を見事に演じて来場者をうならせ、
上演後は大きな拍手が送られました。
子どもたちも満面の笑みで応じました。
真山戸を演じた小学6年の桃原さくらさんは
「2年生から始めて、
今では思いを込めて演じられるようになった」
と話しました。

また、保存会の中座包子会長は
「組踊を機に新旧の住民が結束して地域発展へ
寄与できたらいい」と期待を込めました。
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