世界に一つだけの三線 アカギの音色に魅せられて

2018年5月8日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

お菓子の缶や流木など、
身近な素材を使って三線を作っている
沖縄市山里の宮里昌秀さん(81)歳がこのほど、
アカギを使った世界に一つだけの手作り三線を
完成させました。

自宅敷地内にあったおよそ4メートルのアカギを使い、
およそ1カ月で完成させたもので、宮里さんは
「アカギが奏でる音は、重厚感があっていいんだよ」
と紹介し、自慢の三線の音を響かせました。

宮里さんは10代の頃に三線作りに興味を持ち、
学生時代は「テレビもラジオもなく、
遊びといえば、歌や踊りぐらいだった」ことから、
先輩たちが三線を片手に歌って、踊る姿に憧れましたが、
三線を買える経済的な余裕はなく、
「自分で作れないか」と思い立ち、
身近な素材を使い三線を作り始めました。

中学卒業後から大工として働き始めた宮里さんは
自宅に帰ると三線作りに精を出し、制作に没頭することで
「疲れを癒やせる」と取り組みました。
これまで手掛けてきた三線は70丁以上で
「世界に一つだけの三線」を求め、
県内外から宮里さんを訪ねてくる人もいるということです。

宮里さんは老人ホームを回り、
ボランティアで演奏会も開いており、
「自分が作った三線の音色で、人の喜ぶ姿を見るのがうれしい」
と話しています。

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