ハワイで慰霊祭を 読谷の渡口さんの想い届けて

2016年11月8日(火)放送分

担当は伊狩典子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

読谷村の渡口彦信さん(90)歳は
沖縄戦でアメリカ軍の捕虜となり、ハワイの収容所で
およそ1年半過ごした経験があることから、
「せめてハワイで慰霊祭を行いたい」
と思いを募らせており、
その思いを受けて、沖縄ハワイ協会が、
慰霊祭実現に向け、実行委員会の立ち上げを検討しています。

渡口さんは、
県出身の捕虜は2千人から3千人ほどいたと記憶しており、
「家族の元に戻れない無念さを考えると、何かしないといけない」と、
35年前、ハワイで県出身者の墓があるとされた場所を訪ねましたが、
見つかりませんでした。

しかし、その後、
死亡と記された12人の県出身者のカルテなどを入手して遺族を探し出し、
当時の厚生省に遺骨の行方を問い合わせたり、
「遺骨収集を日本政府に働き掛けてほしい」と、県へ要請したりしました。

渡口さんは90歳を迎えた今、
「せっかく戦を生き延びたのに、ハワイで亡くなった人の思いを考えるとね。
慰霊祭を実現させて、ハワイに眠る県出身者の鎮魂になれば」と話し、
沖縄ハワイ協会の高山会長は
「ウチナーンチュが大変な苦労をして亡くなり、
渡口さんがこれほどの思いを持っている。何とか協力したい」
と語りました。

再生