アヤメ歌 時代を越えて人の心を癒す

方言ニュース  
2016年8月1日(月)放送分

担当は糸数昌和さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

伊江村の西江上区公民館で
このほど行われたミニデイサービスに、
「アヤメ歌サークル」のメンバーが訪れ、
アヤメ歌を披露しました。

アヤメ歌は女性だけで
古くから歌われる祈りの歌で、
首里から伝わったといわれています。

旅立つ者の往還の
安全を祈願して歌うもので、
出産祝いや新築祝いでも歌われました。

アヤメ歌に三線の伴奏はなく、
鼓だけで調子を取り、
音取りが歌いだすと他の人も
それに合わせて歌うということで、
耳なじみの哀愁漂う歌声に、
昔を思い出して涙をぬぐう人や
一緒に口ずさむ人も見られました。

ミニデイに参加していた大城ヨネさんは
「もう92歳になったが、
素晴らしい歌声を聴いて、
95歳まで生きられるような気がした」
と話しました。

音取りを行っている知念シゲさんは
「戦争中に旦那さんや子どもをこの歌で
戦場に送り出したことから、
この歌を歌うと戦争でなくなった人を
思い出すという人が多く、
しばらく歌われなくなった。
しかし、大切な人を思い祈る気持ちや
歌は後世に残すべきだという
村民族芸能保存会から要望があり、
サークルを立ち上げた」と話し、
参加を呼び掛けました。
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