中部医療圏の救急告示病院で、 満床状態が慢性化

「中部医療圏の救急告示病院で、満床状態が慢性化」
方言ニュース6月16日(木)放送分。
今日の担当は上地和夫さんです。
琉球新報の記事から紹介します。

沖縄本島11市町村で構成する中部医療圏の救急告示病院で、
満床状態が慢性化しており、関係者は救急医療の維持に危機感を強めています。
中部医療圏内の人口10万人当たりの病床数はおよそ300床で、
500床以上の他の県内4医療機関に比べて最も少ないということです。

また、医療圏内の人口は沖縄全体のおよそ3割を占めるおよそ50万人で、
中部医師会の中田会長は
「ここ5、6年で入院患者の制限が出ており、満床状態が慢性化している。
人口や観光客の増加が続く中、今の病床数では救急医療を維持できない」
と危機感をあらわにしています。

さらに、各市町村で救急医療搬送件数が増加傾向にある中、
高齢化で地域や家族が受け皿になれない介護難民が増えれば、
より救急医療への依存度が高まる可能性があります。

こうした中、県は患者が自分自身の症状に合った病院に入院するために、
「急性期や回復期、慢性期の病院が連携を強化することが大切だ」
と指摘しています。

高齢化が進む中、今後できるだけ救急搬送患者を減らす取り組みとして、
行政の生活支援や在宅介護、老人ホームなど
各機能を持った施設も一体でサービスを提供する
地域包括ケアシステムの構築が鍵を握りそうです。
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