渡嘉敷村慰霊祭 100人が平和を祈願

2016年3月29日(火)放送分

担当は糸数昌和さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦当時、渡嘉敷村で「集団自決」が発生してから
71年がたったきのう、
村内の白玉之塔で村慰霊祭が開かれ、
参列した沖縄戦体験者や遺族らおよそ100人が
手を合わせ、平和を祈りました。

1945年3月27日、
アメリカ軍が渡嘉敷島に上陸し、
日本軍の召集で、
住民らは島北部の北山に避難しましたが、
行き場をなくした住民らは
手りゅう弾などで自死を図りました。

慰霊祭では、村立渡嘉敷小中学校の児童生徒らが、
平和のために人々の絆が結ばれるようにと
「結」の字をかたどった千羽鶴を塔に手向け、
松本村長は
「多くの尊い命を悲惨な形で失ったことは、
永遠に忘れることのできない深い悲しみだ」
と式辞を述べました。

当時、集団自決を生き延びたものの、
家族を失った新崎和枝さん(92)歳も、
防衛隊長だった父親が手りゅう弾を爆発させて
父親と弟、2人の妹が命を落としました。
倒れた父緒が新崎さんの肩に覆いかぶさった感触を
今でも覚えているということで、
「思い出したくもない記憶。今でも夜は寝られないほど」
と声を震わせながら語り、
「こんな寂しい思いを、子や孫にさせたくはない」
と目を潤ませながら話しました。
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