沖縄愛楽園に資料館が開館

2015年6月9日(火)放送分

担当は伊狩典子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

ハンセン病に関する誤った認識による
差別の歴史を伝える
名護市の沖縄愛楽園の資料館
「交流会館」が今月1日に開館し、
一般公開が始まったこの日は、
入所者も多く訪れ
「生きることの大切さを次世代に伝えたい、
 いわれのない偏見を受けた。
 多くの人の苦しい過去を理解してほしい」
などと述べました。

新たな施設として
このような資料館を構えるのは
全国の国立ハンセン病療養所では初めてです。
1階常設展示場にある証言集の中には
「奪われる命」のテーマで、
「入園の日に名前を変えられた」
「戸籍から抜かれた」
「家族と引き離され人間の尊厳を奪われた」
など、強制隔離政策で受けた
苦しい胸の内が明かされているほか、
火葬作業や養豚作業など、
沖縄戦後の自給自足の日常を
「患者らの作業」としてまとめたコーナーもあります。

また、2階企画室には入所者が手掛けた
押し花や折り紙、釣り用のルアー、
エコバッグなどが展示されています。
入所者の70代の女性は
「間違った歴史認識を理解してもらえる施設だと思う。
 3人の子ども、11人の孫にもぜひ見せたい」
とかみしめるように話しました。

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