祖母の実家跡探す

2022年5月31日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

3歳で母と死に別れ、
戦後の苦しい時代の伊江島で祖母に育てられた
伊江村出身の福地治明さんがこのほど、
福地家のルーツをたどり、
村民の証言を基に祖母の実家を探し当てました。

福地さんは1941年、今は亡き両親の間に
6人きょうだいの末っ子として
伊江島で生まれました。
福地さんが3歳になって間もない頃に
実母は病気で世を去りました。
母の顔を覚えておらず、
写真も残っていないという中で、
福地さんはずっと
母の面影を追い続けてきました。

戦中、福地さんの家族は父と離れ、
2人目の母と一緒に本部や今帰仁村に疎開しました。
福地さんが中学生になった頃、
父方の祖母のマガさんと一緒に
暮らすことになりました。

マガさんを3人目の母と慕う福地さんは
「祖母には迷惑をかけた。厳しく育ててもらい、
今になってようやく祖母の教えが
身に染みている」
と語ります。

子や孫に福地家のルーツを残したいという
思いで数年前から門中の調査を始めた
福地さんは、92歳の村民の男性の証言で、
祖母のマガさんの実家があったとされる場所を知り、
「相当迷惑をかけた祖母の実家が
分かっただけで、母に会えた思いだ」
と涙をにじませました。

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