一中帽章、母校に帰る

2022年3月30日(水)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦に鉄血勤皇隊などとして学徒動員された
県立第一中学校、現在の首里高校の生徒が
身に付けていたとみられる
「帽章」を見つけたボランティアグループがこのほど、
那覇市内で一中・首里高の同窓会
「養秀同窓会」に帽章を返却し、
見つかった他の遺留品も寄贈しました。
同窓会によりますと、戦地だった場所から
帽章が見つかるのは初めてです。

発見したグループは青森県の写真家の
浜田哲二さんと執筆家で妻の律子さんや
若者らでつくる「みらいを紡ぐボランティア」で、
メンバーの女性が糸満市内にある
日本軍の野戦陣地壕で、
土を掘り進める中で見つけました。

帽章は真ちゅう製とみられ、
3分の1ほどがねじ曲がっていますが、
特徴である「中」の文字や
桜と葉の模様が確認できます。
浜田さんは
「同窓生に返せて良かった」
と感慨深げに語りました。

帽章や遺留品は今後、養秀同窓会館内の
「一中学徒隊資料館」
で展示予定だということで、
同窓会の太田幸子副会長は
「一中生は一中生であることを誇りにしていて、
大事に身に付けていたと思う。
本当にありがたい。
戦闘の激しさを物語るモノとして活用したい」
と感謝の言葉を繰り返しました。

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