津波犠牲乳児か 父、遺骨に涙

2021年1月11日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の
具志堅隆松代表が2日、福島県大熊町で、
2011年の東日本大震災の津波で
犠牲となった木村汐凪(ゆうな)さん
当時7歳のものとみられる右大腿骨を発見しました。

一緒に捜索した汐凪さんの父親の紀夫さんは
「汐凪で間違いないと思う。
まさか見つかるとは思っていなかった」
と振り返りました。

紀夫さんは去年4月に、
具志堅さんの遺骨収集に同行したことが
きっかけで交流を深め、
一緒に捜索することになったものです。

具志堅さんは草木が茂る中、
表土5センチから10センチを削ると
頭蓋骨の一部とみられる破片が出てきました。

その周辺の捜索を続けると骨の一部が見つかり、
具志堅さんは
「今、お父さんが取り出すからね」
と語り掛け、紀夫さんがゆっくりと周囲の土を取り払うと、
ほとんど欠けることなく残った大腿骨が現れ、
骨を手にした紀夫さんから涙があふれました。

具志堅さんは
「体で一番大きな骨が出てくるとは思わなかった。
奇跡ですね」
と一緒に涙を流し、
「東北の震災犠牲者の方は
家族の元に帰る権利がある。
国や自治体は最後まで探す努力を
怠ってはいけない」
と強調しました。

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