三線普及へ「人育て」

2021年9月14日(火)放送分

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

浦添市伊祖にある「仲嶺三線店」の三線職人の
仲嶺盛文(せいぶん)さん(75)歳は、
県工芸士の名工です。

仲嶺さんは12歳年上の兄で、
故人の盛英さんに弟子入りし、
独立開業して43年目になります。

仲嶺さんは文献に残る図面を基にした
三線製作や修理を数えきれないほど行い、
浦添市美術館や県立博物館などの展示会で
自作の三線を展示した著名な職人で、
琉球三線楽器保存・育成会の委員として、
海外を含む県内外の三線鑑定士としても
活動しています。

仲嶺さんは三線製作依頼の際には
「依頼者の声質に合わせて三線製作を行い、
その人に合わせて師匠を勧めている」
と述べ、「人を育てることが大事」との思いから
近隣の小学校や特別支援学校などに
合わせて100丁の三線を寄贈してきました。

また、仲嶺さんは息子の幹さんに幼少から
三線への向き合い方を含めて指導しています。
現在は三線職人として那覇市安里にある
兄の盛英さんの店を引き継いでおり、
幹さんに対して
「三線職人としてだけではなく、
商売人として家族を養えるようにしなさい」
とも指導しています。

琉球古典音楽野村流音楽協会の師範で
奏者としての稽古も続けている仲嶺さんは、
きょうも三線に向き合い続けています。

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