やんばる すっかり「うりずん」の季節

方言ニュース    
2020年3月23日(月)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

少年のころにやんばるで育った人には懐かしい
ギーマが咲き、夢中になって探し回った
ツルグミが赤く熟し、
やんばるはすっかり「うりずん」の季節を
迎えています。

日当たりの良い山道脇でよく見られるギーマは
2メートルから4メートルのほどの低木で、
花は白色でやや赤みを帯びており、
釣り鐘上の花を下向きにいっぱい付けます。

果実は少年らの大好物で、
方言名がそのまま和名になりました。

ゲーマ、ギマとも呼ばれるツルグミは
半つる性の常緑低木で、
1月に白い小さな花を付けます。

芳香があり先端が4つに裂け、
3月か4月に果実は熟します。

方言でクービとも呼ばれ、
かつてやんばるの子どもたちは競って
果実を摘んで食べていました。

那覇から久しぶりにやんばるに来たという
76歳の男性は
「ゲーマもグミも懐かしい思い出ばかり。
よく食べたよ」
と笑顔で思い出話をしていました。

一方、山道を行くと土手などでは
真っ白い花「シャリンバイ」が迎えてくれます。

「車輪梅」と書き、
枝の分裂する様子が車輪のようで花が梅に
似ていることからその名が付き、
白色または淡紅色の花をいっぱい付けます。

花は香りがあり、樹皮から作られた染料は
大島紬に使われます。
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