2020年1月28日(火)
琉球新報の紙面からお伝えします。
うるま市のアカミネファーム代表・赤嶺康さん48歳は
養豚業と編曲家の二足のわらじを履いています。
養豚におよそ30年携わりつつ
戦後ハワイから豚が送られたことを題材にした
ミュージカル「海から豚がやってきた」にも
作曲で参加しています。
ハワイの豚が到着したうるま市で発生した
豚熱で苦境に直面していますが
「ハワイ県系人の当時の功績が今につながっている。
その思いを絶対に消さないようにしないといけない」
と訴えています。
赤嶺さんはうるま市与那城西原で
およそ580頭の母豚から
およそ2500頭の子豚を産ませ育てていますが
搬出制限区域内にあるため出荷はできず
「1週間でも制限区域を解除してくれたら助かるが
補償もあるのかどうか分からない」と話しています。
赤嶺さんは音楽が好きで、音楽大学に行くのが夢でしたが
養豚農家だった父の借金を返済するため
音大進学は諦め養豚の道に進みました。
音楽を聴きながら寝る自身の体験をヒントに
豚がリラックスする音楽を探し始め
最も効果があったのは沖縄の古典音楽で
豚の睡眠時間が増え、体重が増加したということです。
「豚と音楽は違うようで一緒。子豚をどうやって生ませるか
音楽をどうやって生み出すか常にリンクしている」と話し
豚熱の発生で先が見通せない状況について
「農家は生産した豚を子や孫に『安心だよ』と言って
食べさせることができればいい」と赤嶺さんは願っています。