2019年12月3日(火)
琉球新報の記事から紹介します。
平和や鎮魂の願いを込め創作する
栃木県宇都宮市のパッチワークキルト作家の
比企洋子さん(73)歳がこのほど、
古里沖縄で初めての個展
「祈りの千羽鶴」を開きました。
比企さんは20代初めに、
現在のうるま市から上京し結婚後、
宇都宮市に移り住み、現在は
宇都宮の比企病院常務理事を務めています。
比企さんは東日本大震災を機に、
古い和服の糸をほどき切り取って、
その絵柄を縫い合わせる
パッチワークキルトの創作に本腰を入れていますが、
縦横2・8メートルの代表作「祈りの千羽鶴」には
大震災や沖縄戦など戦争の犠牲者らへの鎮魂の思いが
一針一針に込められています。
しかし、出展の準備中、
沖縄の象徴で自らの思い出も残る首里城が焼け落ちました。
かつて首里城が復元された際、
船大工だった父が手掛けた荷船の「やんばる船」で、
建築用の丸太が運ばれた記憶も鮮明に残っており、
激しい炎に包まれた首里城の映像を目にして
「私も琉球人」との思いが込み上げ
「何と言えばいいのか分からない。ただショック」
と思ったということです。
衝撃を越え、再建の希望を訴えるとともに、
「少しでも役に立てれば」と、
先月28日には那覇市に300万円を寄付しています。