白保竿根田原洞穴遺跡、国の史跡指定へ向けた動き

方言ニュース2019年11月20日(水)
琉球新報の記事から紹介します。

国の文化審議会はこのほど、国の史跡として
石垣市の「白保竿根田原洞穴遺跡」を新たに指定するよう
萩生田文部科大臣に答申しました。

遺跡では国内最古となるおよそ2万7千年前の人骨などが発見されており、
学術的な価値の高さが評価されました。 

遺跡は石垣空港内にあって現地保存されており、
保存状態の良好な多量の人骨が発見されました。

旧石器時代に相当する更新世人類の人骨を伴う墓葬と墓城の発見は国内初の事例で、
石灰岩洞穴や岩陰を利用した葬送俗習の長い歴史をたどることが可能とし、
文化審議会は「形質人類学的な重要知見をもたらした画期的な意義を持つ」と評価しました。

答申を受け県の平敷教育長は「大変、うれしく思う。
白保竿根田原洞穴遺跡はわが国の正しい歴史理解のために欠くことができず、
遺跡の規模、遺構、出土遺物唐で学術上価値がある」とコメントしました。

また、石垣市の関係者からも喜びの声が上がり、市文化審議会の石垣委員長は
「島の東側は1771年の明和の大津波の被害が大きく、
全て波で流されたと思われていた。発見は奇跡的で非常に驚いた」と当時を振り返り、
「大変意義があり、島の誇りになる」と史跡指定を歓迎しました。

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