ガラス吹工の上原さん、現代の名工に選出

方言ニュース2019年11月13日(水)
琉球新報の記事から紹介します。

厚生労働省がこのほど発表した「現代の名工」に、
琉球ガラス村技術指導責任者でガラス吹工の
上原徳三さん(66)歳が選ばれました。

琉球ガラス作品を多彩な技法で制作する技能が高く、
次世代への技術継承に貢献したことなどが評価されたものです。

中学卒業後に奥原硝子製造所に入社し、
材料となる空き瓶を拾い集める雑務などが最初の仕事でした。

ガラス職人が作業をする工場に入れてもらえず、
職人を補助する仕事など、下積み生活は10年以上も続き、
「きついと思うこともたくさんあったけれど、苦労した経験が今に生きている。
ガラス作りは私の人生そのもの。多くの人に支えられてここまで来られた」
と目を細めます。

琉球ガラス村に入社後、自身の作品を生み出すようになり、
赤や青、水色など五つの色を組み合わせて、
鮮やかな色彩を表現することにこだわります。

ガラスを熱する時間によって浮かび上がる色が大きく異なるなど、
制作過程には難しさが伴いますが、
「思うような作品に仕上がらないこともある。今でも勉強を続けている」
と技術向上に余念がありません。

現在は若手職人の指導も行い、技術を継承しており、
「指導をする中で自分自身が学べることも多い。
これからもいい作品を生み出したい」
と意欲を示しました。

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