2019年9月24日(火)
琉球新報の紙面からお伝えします。
絶滅したとみられている琉球地鶏
「ファートゥヤー、(ファードゥイ)」の検証会が
このほど、うるま市高江洲の
照屋寛得さん(99)歳宅で開かれました。
検証したのは今帰仁村にある
「高田農場」代表の高田勝さんが
沖縄本島北部で捕獲した鶏の3世代目の成鶏です。
大正生まれで戦前の動物をよく知り、
琉球競馬ンマハラーの監修もした照屋さんは
「確かにファードゥイとよく似ている。
昔は皆が欲しがった」と証言しました。
県指定天然記念物の地鶏の
「チャーン」より一回り小さく、
チャーン保存委員会前会長の又吉賢光さん(77)歳も
「色もきれいで、『華鶏』を
ファードゥイと呼んでいたのではないか」と仮設を立てました。
また、高田さんは
「琉球では鶏(天)、豚(地)、魚(海)の供物を
季節の変わり目や通過儀礼行事の時などに神に供えていた。
今でも豚と魚は健在だが、鶏だけが置いてきぼりになった」
と話しました。
さらに、検証する意義について高田さんは
「このタイプの鶏は本当に珍しい事象だ。
日本鶏の地鶏や野生の鶏を知った上で、
類似点とその地域独特の特徴などから判断する必要がある」
と語りました。