第75回日本芸術院賞 組踊立方人間国宝・宮城能鳳さん県内初受賞

2019年7月2日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の紙面からお伝えします。

優れた芸術活動を表彰する
第75回日本芸術院賞の授賞式が
天皇、皇后両陛下出席のもと
東京の日本芸術院会館で催され
組踊立方の人間国宝・宮城能鳳さん80歳が
県内で初めて受賞しました。

宮城さんは
「身に余る光栄だ。これまで以上に精進を重ね
若手育成に励みたい」と語っています。

授賞式に先立ち宮城さんは
紅型の衣装を前に組踊について、両陛下に説明し
宮城さんが出演した舞台を
2度ほど見たことがある両陛下は
「この紅型を執心鐘入で着ているんですね」
と関心深い様子でお話され、
皇后陛下からは
「体に気をつけて組踊の継承と
発展に取り組んでください」と
声を掛けられたということです。

宮城さんは琉球王国の滅亡と
沖縄戦の2度に渡る断絶の危機を
乗り越えた組踊の歴史に触れ
「先師先達が苦労して受け継いできた沖縄の宝であり
感謝の気持ちでいっぱいだ」と語り、
「組踊の素晴らしさを若者たちと手を携えて
全国全世界の人々に発信したい」
と意気込んでいました。

日本芸術院賞は美術、文芸、芸能各界に渡る
日本最高の芸術賞に位置付けられ
制度が始まった1941年以降
現在までに661人が受賞しています。

再生