県が初の大型マグロ「採捕停止命令」

琉球新報ニュース
2019年5月20日(月)
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の紙面からお伝えします。

県は2019年度の大型クロマグロの漁獲量が
県が管理する「知事管理量」の95%となる
108・3トンを超える可能性が高いとして
沖縄近海でのクロマグロの水揚げと
その流通販売を禁止する
「採捕停止命令」を出しました。

効力は18日に発動しており
漁期が終わる7月31日まで
クロマグロの漁獲はできなくなります。

国際的な資源保護のため
本年度の沖縄近海の漁獲可能量が大きく減り
漁期を2カ月以上残して
今期のクロマグロ漁が
終了することとなりました。

県がクロマグロの
採捕停止命令を出すのは
初めてとなりますが
一方で県内漁業者からは
経営の影響を訴え
漁獲可能量の拡大を求める声も
上がっています。

国は太平洋クロマグロの
資源管理に関する基本計画で
2019年度に国の管理する
「大臣管理量」として362・6トンの
国内全体の漁獲枠を設定しており
これと別に都道府県ごとに配分する
「知事管理量」として
沖縄近海では重さ30キロ以上の
大型クロマグロを127・2トン
30キロ未満の小型クロマグロを
0・1トンまでしか
水揚げしてはいけないと制限を設けています。

2018年度4月から7月の
沖縄近海の知事管理量は190トンで
県漁連によりますと
はえ縄漁を中心とした
県内漁業者のクロマグロ漁獲量は189トンで
県による採保停止命令はありませんでした。

クロマグロはIUCN(国際自然保護連合)によって
絶滅危惧に指定されています。
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