心優しき男性は医師 財布無くした高校生助け、優しさの連鎖

2019年5月14日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

与那国島でのおじの葬式に参列するため
那覇空港に向かう途中で財布をなくした
沖縄工業高校2年の崎元颯馬さんが、
航空券の代金6万円を貸してくれた
男性を捜していたことについて、
この男性がこのほど、見つかりました。

埼玉県内の病院に勤める
猪野屋(いのや)博医師・68歳です。
先月24日の早朝、
航空券を買うお金が入った財布をなくし、
崎元さんがモノレール車両内でうなだれているところに
声を掛け、事情を聞いた猪野屋さんは
「うそをついているかもしれない」と一瞬思いましたが、
「だまされてもいい」と6万円を手渡し、
出発便へ急がせました。

勤務先などで
「先生、だまされていますよ」と言われたものの、
崎元さんが捜していると知ったときに
「やっぱり正直者だったんだ」と涙が出ました。
猪野屋さんは母親が沖縄出身で、
首里高校を卒業後、新潟大学に進学し、
医師としては県内の病院に勤務経験もあり、
今月20日から沖縄を訪れ、
崎元さんらと面談する予定です。

猪野屋さんは
「沖縄の人たちはやっぱり優しい。
それが分かっただけで今回のことは満足」
と声を震わせ、崎元さんも
「私も将来他の人に同じような優しさを
分け与えられるような大人になりたい」と話しました。
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