アグー豚復活へ 3人の男の挑戦

2019年1月8日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の1日付の論壇から紹介します。

ことしの干支は日本では「亥」ですが、
中国、台湾、ベトナム、韓国では豚になっており、
豚は干支のうちで最も
縁起がよいものとして喜ばれています。

しかし、アグー豚に関しては、
晩熟で脂肪タイプの豚だったため、
大型で早熟で赤肉タイプの西洋豚に駆逐されていきました。

その消滅に危機感を抱いた名護宏明氏は、
1975年頃から私費で県内を探索し、
集めた原型に近い島豚を基に「戻し交配」により、
元のアグーに復元しました。

一方、島袋正敏氏は、名護博物館開設に向けて、
在来家畜の展示のためアグー25頭を飼育していましたが、
市民や上司から苦情が絶えず、
やむなく手放すことになったものの、
養豚界の流れは改良種に偏在していたことから、
アグーの引き受け先は困窮していました。

結局北部農林高校が受け入れることになり、
大田朝憲教諭が在来豚の重要性を説いて、
教材として活用することにし、
北農ブランド「チャグー」の基礎を創りました。

この3人のいずれが欠けても
アグーに復活はなかったと思われ、
有益なアグーと3人の功績が讃えられます。 

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