ダバオの塔で慰霊祭が行われる

方言ニュース2014年5月16日放送分

担当は糸数昌和さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

糸満市摩文仁の平和記念公園内にあるダバオの塔で、
きのう、慰霊祭が開かれ、
遺族らおよそ150人が参加し、
太平洋戦争時にフィリピンのミンダナオ島で亡くなった
県出身者の冥福を祈りました。

戦前、ダバオには県出身者の移民者が多く在住しており、
太平洋戦争で戦闘に巻き込まれ、
多くの住民が犠牲になりました。

式典で、県ダバオ会の山入端嘉弘(やまのは・よしひろ)会長は
「大戦から今年で96年になるが、
 戦争の記憶は脳裏に刻まれ、忘れることはできない」
と述べました。

また、姉妹3人で参列した
宜野湾市の石原幸子(いしはら・さちこ)さん(73)は、
アメリカ軍の攻撃を受け、
家族で山に非難した際に弟を失いました。

さらに、一家は終戦を知らず、8月15日以降も
山を逃げ回り、
戦後、引き上げ戦で長崎の佐世保に到着しましたが、
戦火を生き延びた10歳と8歳の兄は
寒さで肺炎になり死亡しました。

幸子さんは
「戦争が起これば真っ先に犠牲になるのは
 体力のない子供たち。
 二度と悲惨な戦争は繰り返してはいけない」
と願いました。

県ダバオ会は、ダバオ市内で開かれる慰霊祭に参加するため
7月20日から26日まで、現地を訪れます。

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