南陽群島慰霊、来年で終了

2018年6月27日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

南洋群島の帰還者でつくる「南洋群島帰還者会」が
サイパン、テニアンで1968年から実施している
「南洋群島・慰霊と交流の旅」が来年で
終えることがこのほど、明らかとなりました。

会員の高齢化などによって現地を訪れることが
困難になったことが要因で、
来年5月を予定している50回目の訪問を節目に、
墓参団の歴史に幕が下ります。

すでに県などには通達しています。

1948年に結成した南洋群島帰還者会は、
1968年に戦後初めて墓参団として
サイパン島とテニアン島を訪問し、
現地に慰霊のための「おきなわの塔」を建立し、
以来亡くなった県人を慰霊してきました。

帰還者会は、墓参団が終了しても慰霊祭は続けていく考えで、
会の安里事務局長は「多くの人に参加してほしい」と、
最後の墓参団への参加を呼びかけています。

安里さんはテニアンの収容所で生まれ、
現地での生活の記憶はありませんが、
当時7歳の兄、4歳の姉は戦争で亡くなりました。

墓参団で何度かテニアンを訪れ、
当時の屋敷の跡を父親と探したこともあったということで、
「兄や姉の遺骨が持ち帰れずに、
両親は小さな石ころだけを持ち帰ってきた。
昨年と今年は行けなかったので最後の訪問にしたい」と語っています。
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