紛失した10万円が持ち主へ

2018年6月1日(金)
担当 糸数昌和先生

那覇市の浮島通りで金物店を営む富川安盛さん86歳は、
ことし1月に現金10万円を紛失しました。
「きっと見つからないだろう」と覚悟していましたが、
拾った人が匿名で豊見城署に届けたことで、無事に手元に戻り、富川さんは
「どうしてもお礼を伝えたいが名前も住所も分からない。新聞を通してどうか伝わりますように。ありがとう」
と感謝の気持ちを語りました。
富川さんは模合金の10万円が入った封筒と財布を上着のポケットに入れて
タクシーに乗車し、下車する際に封筒を落としてしまったのだろうと振り返り、
周囲の人たちから「見つからないだろう」と言われ、
富川さん自身も諦めていましたが、
那覇署に紛失届を提出したところ、落とし物として届けられているとの報告がありました。
お礼をしようと、警察に問い合わせましたが、本人が匿名を希望しているとのことで分かりませんでした。
富川さんは
「現金が見つかったこと以上に、人の温情の深さに感動の気持ちでいっぱいだ」と語り、
涙をにじませ、封筒は人の優しさを思い返すための「宝物」として大切に保管しているということです。

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