月桃から誕生した糸で制作 月桃布展

2018年2月13日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

月桃を用いた染め織りの作品展
「沖縄の肝心を染める 月桃布」が
このほどうるま市の石川地区公民館で開かれ、
うるま市に住む仲村秀子さんが研究を続け、
少しずつ制作してきた着尺や帯などが並べられました。

もともと織物に興味があったという仲村さんは、
自宅の庭に月桃が生えていたこともあり、25年前、
月桃から糸を取ることを思いつきました。
しかし、どの部分が糸として利用できるのかを
見分けることが難しく、
材料の収穫時期や染めのタイミングの見極め、
糸にする手法の確立などで試行錯誤を繰り返し、
満足いく糸を作るまでに12年かかりました。

現在、染めには根の部分を用い、
絹糸を染め、独特な桃色に仕上げています。
色合いを定着させるために用いる木灰など
媒染剤の使い方を調整することで、
色に微妙な変化が生まれるということです。
また、月桃の糸をアクセントとして
部分的に織り込んでいます。

仲村さんは
「独特の色が出て、繊維も取れる。
いい香りが立つ月桃からは、体と心に優しい織物ができる。
月桃から出る色の良さを多くの人に知ってもらいたい」
とほれ込んだ素材を生かした制作に情熱を傾け、
今後も作品が完成すれば発表していく考えです。
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