沖縄戦 苦悩描く

方言ニュース  2014年4月28日(月)
担当は糸数昌和さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦で恋人や肉親を失った人々の
苦悩を描いた演劇「でいご村から」の
公演がきのう、
うるま市民芸術劇場響ホールで
開催されました。

これは演劇集団「創造」が開催したもので、
全編しまくとぅばで演じられる
舞台劇には、
市民も「村人」などの役で出演し、
劇団員とともに、沖縄戦の悲劇を描く
舞台をつくりあげました。

「でいご村から」は婚約者を沖縄戦で
失った女性と、
婚約者の父親で妻も失った男性を軸に、
戦争の痛手を被った村を描いたもので、

祝宴の場面で地謡の役を演じた
澤岻安松(あんしょう)さん(79)歳は
「いつもは古典音楽をやっているが、
今回のような演劇に初めて出た。
出演して良かった」と語りました。

客席は立ち見が出るほどの盛況で、
原作者の大城貞(さだ)俊(とし)琉球大学教授は
「それぞれの記憶が呼び覚まされたのではないか。
舞台を見ることで、
沖縄の歴史や私たちの足跡を振り返り、
戦争の悲惨さと命の尊さを
かみしめることができれば」
と話しました。

「でいご村から」はあす午後6時半から、
浦添市の国立劇場おきなわでも
上演されます。

 

 (了)

再生