竹富診療所、過大な要求に課題。

年間およそ50万人の観光客が訪れる竹富町竹富島で
唯一の医療機関である町立竹富診療所が、一部の観光客の過大な要求に悩んでいます。

軽症にもかかわらず夜間に「救急ヘリを呼んでほしい」などの
求めがあるなど、現場が疲弊しているということで、
診療所は
「離島の医療資源は限られており、そのことを知った上で宿泊してほしい」と訴えています。

竹富診療所は所長の石橋興介医師(38)歳と看護師、
事務職員の3人で運営されており、診療時間外の救急診療では、
3人に加えて日中は別の職を持つ消防団員も駆け付けます。

一方で、島内ホテルの宿泊客の一部からは「コンタクトレンズが外れない」という相談や、
微熱で必要性が低いにもかかわらず夜間の診療を求められるケースもあり、
中には「船をチャーターしてほしい」「ヘリを呼んでほしい」
などと要求をする観光客もいるということです。

竹富島では過去に長期間常勤医が不在の時があり、
「歴代の医師が抱えていた問題で、所長を離れる要因の一つになっている」
ということで、
石橋医師は「観光客はもちろん大切だが診療所は本来、島民のためにある。
島民が診療所の負担を考えて急診を控える一方で、
一部の観光客が安易に急診で夜間に呼び出す現状を知ってほしい」と強調しています。

再生