ハワイで死亡の県人捕虜の墓標が見つかる

2017年5月31日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄戦で米軍の捕虜となり、
移送先の米ハワイ州で死去した
県出身男性2人のものとみられる墓標が、
オアフ島中央部ワヒアワ地区にある
米陸軍施設スコフィールド・バラック内で発見されました。

墓標は1946年に確認されていましたが、
その後、兵舎拡張のため撤去され、
移転先は不明となっていたもので、
戦後72年、遺骨を探し続けてきた遺族や
関係者からは「夢のよう」「感無量」と、
喜びの声が上がりました。

墓標には那覇市出身の安富祖泰平さん(享年37)と
糸満市出身の殿内正雄さん(享年18)の
名前と捕虜番号が記されています。

沖縄では戦時中、
3千人余の県人が捕虜となり、ハワイへ移送され、
最長1年半の抑留生活を終え、大半が帰沖しましたが、
安富祖さんと殿内さんを含む12人が現地で病気やけがで死去し、
遺骨の行方が分からなくなっていました。

12人の魂を慰めようと、遺族や元捕虜らでつくる実行委員会が、
来月4日にハワイで慰霊祭を開催します。

墓標が見つかった殿内さんの妹で、
糸満市の玉城文子さん(80)は
「まるで夢のよう。神のお導きとしか言いようがない」と感極まり、
「もう一度兄に会いたい」との思いから
急きょ、慰霊祭への参加を決めています。
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