終戦前後に取られた写真 被写体の男性が判明

2017年5月30日(火)

担当は宮城葉子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

琉球新報がこのほど掲載した
終戦前後にアメリカ・ハワイ州の収容所に移送された
県人捕虜の写真を巡り、
写真に写っている 元捕虜2人の身元が判明しました。

このうち、紙面で若かりし日の父親の朝保(ちょうほ)さんを見つけた
宜野湾市我如古の山本勇さん(69)歳は
「父は小柄で、なで肩だった。ひと目で父と確信した」と述べ、
72年前の写真に写し出された亡き父の姿を喜びました。

写真は当時のホノルル市ワイパフ地区の
自宅前の道路で撮影されたもので、
現地で撮影された写真はほとんど見つかっていないことから、
当時の生活を読み解く貴重な資料写真として期待が寄せられています。

山本さんによると朝保さんは生前、
ハワイでの捕虜生活を家族に語っており、
特に戦前に移住した地元我如古の知人から
弁当を差し入れしてもらうなど、
とても親切にされたという話が印象的だったと振り返りました。

2002年に家族でハワイを訪れた際、
朝保さんは捕虜時代に建設に携わったトリプラー陸軍病院を視察し、
当時の生活に思いを巡らせていたということです。
山本さんは紙面に写る父を見詰め
「生きているうちに、この写真を見せてあげたかった。
あらためて子や孫に父がたどった足跡を伝承したい」と語りました。
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