2017年4月18日(火)
担当は宮城葉子さんです。
琉球新報の記事から紹介します。
うるま市立海の文化資料館は、
平安座島と沖縄本島を結ぶ
海中道路のほぼ中間地点にたたずみ、
船などを通して海と歩んできた人々の足跡を
感じることができます。
かつて海を駆ったマーラン船やサバニの姿、
海風を受けて育つイグサを使った、
照屋地区での畳作りなどを紹介していますが、
特にマーラン船の関連展示に力を入れています。
「マーラン」は
中国南部の言葉で漁船や交易船を指し、
沖縄では「山原船」とも呼ばれていました。
戦前から戦後期にかけて与那原や国頭など
農村部と那覇の都市部を結び、
砂糖や材木などの物産や生活物資の輸送で活躍していましたが、
船用のエンジンの普及や、
県内での道路網の整備もあって一線を退きました。
開館当時から勤務する学芸員の前田一舟さんは
「曲線を多用した船体で、波に強くスピードが出やすい」
とマーラン船の魅力を強調します。
また、地元の農家から寄贈を受けた畳の機械などの資料を展示し、
畳作りの過程を説明するコーナーも設けるなど、
照屋地区で盛んな畳作りに関する資料展示にも力を入れており、
前田さんは
「県内でも海をテーマにした博物館は少なく、
地域の生活が海と共にあったことを知ってほしい」
と話しています。