2024年4月18日(木)放送分
担当は上地和夫さんです。
琉球新報の記事から紹介します。
沖縄国際大学考古学研究室は12日、
宜野湾市の普天間宮本殿背後にある
洞穴遺跡の発掘調査で、
およそ3万2000年から1万8000年前の
旧石器時代のたき火跡=炉跡が
確認されたと発表しました。
調査では、焼けた礫や透明度のある
結晶質石灰岩なども出土したほか、
人骨片も確認しました。
研究室は2022年度から普天満宮洞穴内の
発掘調査を実施しており、
昨年度にさらに下層を調査したところ、
今回の発見に至ったものです。
研究室は普天満宮洞穴について、
南城市のサキタリ洞遺跡、
那覇市の山下町洞穴遺跡などとともに、
旧石器時代を代表する
遺跡の一つであると指摘し、
琉球列島における人類の起源の研究に資する
遺跡であることが判明したと強調しました。
研究室は今年8月にも
さらに年代が古い下層を調査する予定で、
発掘結果によっては琉球列島における
人類活動の起源はさらにさかのぼる
可能性もあり、
研究室の新里貴之(しんざとたかゆき)准教授は
「県内でも最古級の人類の活動痕跡が
見つかった。沖縄の人類史を考える上で
極めて重要な遺跡」だとし、
継続的な調査に意欲を見せています。