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祖父の遺志を継ぎ青い目の人形を寄贈 ギューリックさん

2024年3月12日(火)放送分

担当は中川信子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

1927年にアメリカから友好の証として
日本に贈られた「青い目の人形」。

かつて贈られた記録が残るものの現存しない沖縄に、
平和への思いが込められた新たな青い目の人形2体が
このほどアメリカから届けられ、
4日に那覇市の県立図書館で贈呈式が開かれました。

アメリカ人宣教師のシドニー・ギューリックが
日米関係の親善を願い、およそ1万3千体の「友情人形」を
日本の子どもたちに贈ったもので、
当時日本で歌われていた童謡にちなみ
「青い目の人形」と呼ばれるようになりました。

人形は沖縄にも66体届いたとされているものの、
現存は確認されていません。

祖父の遺志を継ぎおよそ40年前から
新たに青い目の人形を日本各地に
贈り続けている、孫のギューリック3世さんが去年5月に来県し、
「ケイティ」「ダイアン」の人形2体を
フリーアナウンサーの伊良皆善子さんらの団体に託していました。

伊良皆さんは友好の証として贈られた人形が、
太平洋戦争によって遺棄された歴史に言及し、
「戦争は人の心も悲しくなる」と声を落としました。

自身が県内で人形を探す活動をしていることに
触れ「諦めずに探していきたい」と話し、平和の大切さを訴えました。

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豊崎中学の校歌をかりゆし58前川さんが披露

2024年3月11日(月)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

4月に開校する豊見城市立豊崎中学校の
校歌が7日、伊良波中学校で披露されました。

校歌はかりゆし58のボーカルの
前川真悟さんが作詞、
作曲は前川さんと音楽家の前濱吉郎さんが手掛けました。

琉球音階を取り入れた伸びやかな優しいメロディーで、
地域の風景や歴史、歩み続ける生徒の姿を、
季節や時間の流れとともに描いています。

かりゆし58は豊見城市の観光大使で、
校歌作成に当たり、
前川さんらは豊崎中学校に通う予定の生徒や保護者、地域の人と交流し、
校歌に入れたい言葉を集め、400を超える言葉が集まったということです。

前川さんは歌詞に「八重雲」「虹の橋立」などの造語を入れ
「遊び心を入れた。学校のルールや人との関係の中で自由を出せたらいいな。
かわいがってあげてほしい」と話しました。

前濱さんは、琉球音階を取り入れたことに触れ
「次の世代に歌ってもらいたい曲を意識した」と話しました。

校歌が披露された伊良波中学校は、
生徒のおよそ4割が豊崎中に進学しますが、
その一人の2年生の男子生徒は
「3番まである歌詞のそれぞれ最後の部分が
印象的だった。歌うのが楽しみ」と話しました。

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うるま市で旧正月行事ウビナディーが執り行われる

2024年3月8日(金)放送分

担当は赤嶺啓子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

多くの伝統行事が残るうるま市平安座で
旧正月関連のウビナディーが2月12日、
厳かに執り行われました。

ウビナディーは旧正月3日目に、
一門ごとに行われる神聖な行事で、
平安座には現在およそ20の
一門があるといわれています。

この日、島の中腹にある若水や産湯も採る
島一番の聖水とされる「井泉」ユサンジガーを
各一門が次々に訪れ、五穀の産物を供え、
黒線香をたきました。

その後、くんだ水を入れた器に中指を浸して
額を3回なでる呪法で子孫繁栄、無病息災、
五穀豊穣を祈願しました。

そして、平安座郷友会連合会会長で
シンガーソングライタ―海勢頭豊さんが一門を出迎え
「いい正月でーびる」と和やかにあいさつを交わしていました。

各一門はさらに先祖ゆかりの井泉を回った後、
本家でのこの1年間の近況を報告し合い、
談笑でひと時を楽しんでいました。

県内各地の伝統行事は生活様式の変化で
簡素化され、一門の絆も希薄化しつつある中、
3人の子どもと参加した
宜野湾市の37歳の女性は
「私たちは先祖の命をつないできている。
伝統行事を大切にしていきたい」と話していました。

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琉球バス、那覇バス 4月1日から運賃値上げへ

2024年3月6日(水)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。
沖縄本島内の乗合バスを運行する琉球バスと
那覇バスは1日、
来月4月1日から運賃を
値上げすると発表しました。

沖縄総合事務局が申請を認可したもので、
那覇市内線は現行の240円から
20円増の260円、
市外線は初乗り160円から
30円増の190円となります。

子育て世代の家計費負担を考慮し、
これまで琉球バスが4割1分、
那覇バスが4割引きしていた通学定期運賃は、
いずれも5割引きに引き下げます。

通勤定期運賃の割引率は
3割引きのままとなります。

新型コロナなどの影響で輸送人員が減少し、
収支状況が悪化したことなどが理由で、
燃料費や部品の価格の高騰など、
今後も経費増加が見込まれることから
運賃改定が必要と判断したとしています。

平均改定率は13・5%で、
琉球バスの具志川線の場合、
片道那覇バスターミナルから
具志川ターミナルまでは現行1120円から
1270円となります。

那覇バスの那覇普天間線は普天間まで
現行670円から760円となります。

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「可能性にふたをしないで」 今井さん、島を旅立つ中3に講演

2024年3月5日(火)放送分

担当は中川信子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

一般社団法人おきなわ離島応援団の理事長で、
著書「ウミンチュの娘」の著者の
今井(いまい)恒子(つねこ)さんがこのほど、
伊平屋村立伊平屋中学校を訪れ、
「自分の可能性にふたをしないで。
頑張ったら応援してくれる人が現れる」などと、
高校進学で親元を離れる3年生にエールを送りました。

今井さんは、石垣島出身で八重山高校卒業後、2001年にIT企業を設立しました。
講演会で今井さんは、自身が中学生の時に、
漁師だった父が復帰前に社会問題化していた「ダイナマイト漁」で逮捕されたことを
きっかけに本を出版したいという夢を持ったと話し、
「およそ40年後に本を出版することが
できた。諦めずに夢を持ち続けることが大切」と講話しました。

また、入社した会社が2社続けて倒産した実体験を語り、
「その時は不幸だと思ったが、
その経験があったからこそ今がある。
つらいことがあっても乗り越えることが大事だ」と話し、
「親元を離れて生活した時にホームシックになったが、
自分で自分を励まして乗り越えた。
会社設立時には多くの人に支えてもらった。
人との出会いが大切だ」とメッセージを伝えました。

今井さんは村内の中学3年生全員と
図書室などに著書の
日本語版と英語版も贈呈しました。

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宮崎マンゴー、県産マンゴーの約3倍の価格

2024年3月4日(月)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

沖縄に次いでマンゴーの生産量が多い宮崎県産マンゴーが、
沖縄県産マンゴーと比べて3倍近くの価格で取引されている現状を、
前門尚美農林水産部長が29日の
県議会2月定例会で報告しました。
議長の赤嶺昇氏への答弁です。

前門部長が引用した東京都中央卸売市場のまとめによりますと、
2023年産マンゴーの1キロ当たりの
平均単価は県産の1552円に対して、
宮崎県産は4415円とおよそ2・8倍の
価格差となっています。

県産マンゴーはボイラーなどを使用しない
無加温栽培が主流で、7月に収穫が集中します。
そのため出荷量が集中し、
単価が低くなる傾向があるということです。

一方、宮崎県は加温栽培により冬春期の出荷を可能にし、
「太陽のタマゴ」としてブランドが確立し、価格を押し上げているとし、
前門農水部長は
「沖縄ブランドの確立と生産供給体制の強化、
多様なニーズに対応できる
フードバリューチェーンの強化などに
取り組んでいる」と述べました。

これに対し、赤嶺氏は
「県は売る方の支援策が全然足りていない。
ブランディングをしっかり行い、
農家の所得を上げていくべきだ」と訴えました。

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あの世の正月 宮古島各地で十六日祭

2024年3月1日(金)放送分

担当は赤嶺啓子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

あの世の正月に当たる「十六日(ジュウルクニツ)祭」が、
旧暦1月16日の2月25日、
宮古島市の各地で催されました。
墓に集まった家族連れは用意した重箱などを
墓前に供えて祖先を迎え、
手を合わせて健康に感謝し、
向こう一年の家内安全を願いました。

このうち宮古島市内の墓地公園では、
多くの家族連れが集まり、
当日までに掃除された墓前に腰を下ろし、
重箱に詰められた料理に舌鼓を打ちました。

市内在住の喜久川恵三さんと妻の卓子さんは
手を合わせる前に、島外にいる息子に
重箱の写真を通信アプリ「LINE(ライン)」で送り、
「孫も大きくなり、なかなか宮古島に帰れなくても、
同じ気持ちでこの日を迎えたかった」と話し、
線香を香炉に立て、両手を合わせて祖先への感謝を伝えました。

また「戦争を体験し、
大変な苦労を乗り越えた祖先のおかげで
私たちの今がある。
だから、紙銭も多めに燃やさないとね」と笑いました。

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生モズクの大量加工が可能に モズク可能処理施設 勝連に誕生

2024年2月29日(木)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

生モズクの大量加工を可能にする勝連漁協の
モズク加工処理施設が26日、
うるま市の勝連漁港に完成しました。

2029年度までに加工する生モズクの量を
およそ14倍に増やし、
漁業者の所得を10%向上させることを
目指しています。

勝連漁協では年間およそ1千トンのモズクを
水揚げしていますが、
90%以上をカップモズクの
原料として出荷しています。

調理などに用いる生モズクの出荷は
手作業や外部委託による加工で、
市場の需要は見込めるものの、
十分に応えることができませんでした。

また、カップモズクは加工業者の需要によって
原料単価が左右されるという課題が
ありました。

完成した施設では、漁協内で加工できる量を
増やして製品化まで行うことで、
原料として出荷するよりも高値で販売でき、
収入の安定も見込めます。

生モズクはカップモズクの原料となるモズクに
比べ、若い時期に収穫されます。

生モズクを収穫後にカップモズクの原料分を
栽培収穫することで、
年間の収穫回数が増え、
水揚げ量の増加も見込めます。

勝連漁協の玉城(たまき)謙栄(けんえい)さんは
「本来のおいしいモズクを食べてほしい」と
生モズクの普及に意欲を示しました。

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県内の交通人身事故 12年ぶりに増加

2024年2月28日(水)放送分

担当は上地和夫さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

去年、2023年に県内で発生した
交通人身事故が2964件と
12年ぶりに増加し、
このうち飲酒絡みの事故は82件で
3年連続で増加していることが
県警のまとめで分かりました。

去年は飲酒運転の年間摘発件数も1154件と
5年ぶりに増加に転じていて、
コロナ禍による行動制限の緩和の影響と
みられます。

県警は重大事故につながる飲酒運転の増加に
警鐘を鳴らしています。

県警のまとめによりますと、 
去年に発生した交通人身事故2964件は
前の年に比べて186件増えました。

このうち飲酒絡みの事故は82件で、
20年のおおよそ2倍になっています。

去年は、飲酒絡みの死亡事故も前の年度から
2件増え5件発生しました。

5月には、国頭村の国道58号で
男が飲酒運転していた軽自動車が対向車線に
侵入して原付バイクと衝突する事故により、
バイクを運転していた70歳の男性が
死亡しました。

市町村別の摘発場所では那覇市が134件と
最多で、次いでうるま市の120件、
沖縄市の99件と続きます。

男女別では男性が991件と
全体のおよそ85%を占めました。

県警交通部は「2日酔い運転を含め、
飲酒運転の危険性や飲酒絡みの事故に伴う
代償の大きさを自らの問題として受け止め、
強い意志で防止に努めてほしい」と
呼びかけています。

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辺野古で「カーメー」5年ぶり開催

2024年2月27日(火)放送分

担当は中川信子さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

旧暦の1月2日に当たる今月2月11日、
名護市辺野古で、水に感謝する行事
「カーメー」が、5年ぶりに催されました。
区民およそ30人が参加し、区内7つの井戸や川を巡って手を合わせ、
水への感謝と健康を祈りました。

この日、区民らは辺野古公民館から
太鼓や三線を鳴らしながら、区内の井戸や川を巡り、
米や果物、酒を供えて水の恵みに感謝しました。
新型コロナウイルスの影響で、
去年までは区職員のみで行っていましたが、
今回から通常規模での開催となりました。

辺野古区の島袋茂区長は
「今の水状況は厳しいが、
辺野古ではこれまで、ほとんど断水したことがない」と
区の潤沢な水源に感謝し
「沖縄全体が水に困らないように願った。
これからも引き続き、区の伝統を守っていきたい」と話しました。

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