2017年2月28日(火)
担当は伊狩典子さんです。
琉球新報の記事からご紹介します。
大宜味村喜如嘉の平良美恵子さん(68)歳が
世界中で愛されているくまの縫いぐるみ
「テディベア」を芭蕉布で製作しました。
涼しげで軽やか、それでいて丈夫な作品は、
テディベアのような柔らかさはないものの、
伝統織物ゆえ、凜とたたずむ姿は気品が漂っています。
着物や帯など従来の伝統工芸品から懸け離れたアイデアには、
伝統を絶やしてはいけないとする作り手の思いがあるからで、
平良さんは
「世界中にテディベアのコレクターがいるのは分かっていた。
手応えは感じている」と語ります。
去年11月にはアメリカニューヨークで
県内工芸品の展示会を実施し、芭蕉布ベアは一つ千ドル、
日本円でおよそ10万円にもかかわらず
3つ売れたということで、
芭蕉布の名を世界に広げるためにも、
継続して生産・販売を続ける構えです。
しかし、芭蕉布の里・大宜味村喜如嘉は
人口減が進み、作り手も高齢化しているのが現状で、
技術や文化の伝承には、人材不足からの焦りもありますが、
先人たちは沖縄戦を乗り越え、
時代とともに新たな命を吹き込んできたことから、
平良さんは
「先人たちの思いを知っているからこそ
余計に守らないといけない」
と話しています。