沖縄市で風呂屋の歴史を振り返る企画展

方言ニュース  
2017年2月20日(月)放送分

担当は糸数昌和さんです。

琉球新報の記事から紹介します。
県内の風呂屋の歴史をまとめた企画展が、
沖縄市中央の沖縄市戦後文化資料展示室
「ヒストリート2(ツー)」で開かれています。

風呂屋は戦前から市民に親しまれ、
展示資料によりますと、
沖縄で風呂屋が誕生したのは
1680年でした。

既に那覇地域には「湯屋(ゆや)」が
あったということですが、
入浴は習慣化されてはおらず、
徐々に増え出したのは明治期以降で、
その後、収容所から多くの人が帰郷した
戦後復興とともにさらに広がり、
全盛期の1960年代初頭には
県内に311軒、
沖縄市内だけで30軒以上が林立しました。

しかし、1970年代に入り、
家庭用風呂の普及や
湯沸かし用燃料の高騰で衰退が進み、
今では、県内には沖縄市安慶田の
「中乃湯(なかのゆ)」1軒のみとなりました。

企画展では、番台が外にあるなど
沖縄風呂屋の特徴の解説や写真、
旧コザ市内にあった店舗名なども
紹介されており、
沖縄市史編集の担当者は
「戦後の沖縄では風呂屋は市民の情報交換、
子どもたちの社会教育の場として親しまれた。
生活の香りを感じてほしい」
と来場を呼び掛けています。
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