県内周産期医療、人材不足で厳しい状況

2017年1月18日(水)放送分
担当は上地和夫さんです。

県内の周産期医療が厳しい状況となっています。

出産リスクが高い妊婦を診る
「総合周産期母子医療センター」に指定されている
県立南部医療センター・こども医療センターの産婦人科医が
定数12人に対し、現在9人体制で対応するなか、
2人が3月末と6月末に退職するため、リスクの高い妊婦を優先し、
リスクの低い妊婦の受け入れを制限しています。

一方、「総合周産期医療」の補助的な役割を担う
「地域周産期母子医療センター」の那覇市立病院では
眼科医2人が来月末に退職するため、
眼科医による未熟児網膜症の診断ができず、
妊婦の受け入れを制限しています。

さらに、県立中部病院の総合周産期母子医療センターでは、
去年は42件、おととしは66件の診療受け入れを断っていたことがわかり、
県立北部病院も産婦人科医不足で分娩を制限しているため、
北部の重症患者も受け入れています。

小濱センター長は
「件数は増加傾向で、お断りをなくすには病床を増やす必要がある。
北部の重症化例は優先して受け入れるため、
中部の妊婦を南部に送ることもある」と説明し、
那覇市立病院が制限始めたことに、
「周産期医療をどうするか県全体で考える必要がある」と話しました。
再生