対馬丸から漂着した奄美大島を訪れる

方言ニュース 

8月6日 放送分
今日の担当は伊狩典子さんです。

対馬丸から漂着した奄美大島を訪れる

琉球新報の記事から紹介します

71年前にアメリカ軍に撃沈された学童疎開船『対馬丸』の生存者で、
うるま市に住む上原清さん(81歳)が船の沈没後に漂着した奄美大島を
今月上旬、戦後初めて訪れます。

地元の協力を得て洋上慰霊祭を執り行う予定で、上原さんは
『いかだに乗って流された多くの命が漂流の途中で消えていった。
 沈没後、奄美大島に生存者ほか多数の死体が流れ着いたことを多くの人に知ってほしい』
と話しています。

上原さんは沈没後6日間漂流し、沈没したトカラ列島悪石島からおよそ150キロ離れた
奄美大島の大和村にたどり着きました。
大和村の隣の宇検村(うけんそん)の焼内湾(やきうちわん)では、
105体の遺体が引き揚げられ、地元の人は肉の海と呼んだということです。
過酷な体験ゆえ、60年語ることができず、上原さんが奄美大島を訪れるのも
漂着以来初めてで、今回は自身が漂着した浜辺を訪れ、焼内湾で洋上慰霊祭を開きます。

小さないかだに灯篭を乗せて流し、
開南小学校の児童が折った折り鶴を海に手向けるつもりで、上原さんは
『助かった所に一度はお礼を言いたい。年齢的にもこれが最後だと思うから。』と
話しています。

再生