「馬車スンチャー」の三郎おじい

方言ニュース2015年5月22日放送分

担当は糸数昌和さんです。

琉球新報の記事から紹介します。

「あれ!いつもこちらを覗いている人は、いったい誰だろう?」
と思われている人がいます。

人ではなく、等身大の人形で、
開設間もない軽便与那原駅舎玄関脇で、見張り番をしている
「馬車スンチャー」の三郎おじいです。

終戦間もないころまで、
与那原地域では荷馬車が中南部への物資輸送を担い、
馬車を操る人は「馬車スンチャー」と呼ばれ、幅を利かせていました。

その名残を惜しむかのように、
軽便駅建設を請け負った業者が人形に仕上げたもので、
当時、名の知れた大木のおじいの写真にそっくりと
役場の担当職員は感心し、
これはおもしろいと、今度は町観光ガイドさんたちが
三郎おじいという愛称をつけて、町民から親しまれています。

特に子供たちの間では、
まるで自分たちのおじいさんのように
実際に手で触れながら「三郎おじい」と呼ばれ、
遊び相手になっており、
三郎おじいは今日もだれか訪れてくれないか、
と首を長くして待っています。

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