対馬丸を題材にした著書を出版

9月4日 放送分
今日の担当は
伊狩典子さんです。

対馬丸を題材にした著書を出版

琉球新報の記事から
紹介します。

那覇市在住で、児童文学作家の入江幸子(いりえ・さちこ)さん(84歳)がこのほど、
学童疎開船対馬丸の撃沈を
題材にした著書
『どうしてぼくたち海の底に
いるの』を
出版しました。

国民学校4年生で乗船し、
命を取り留めた平良啓子
(たいら・けいこ)さん(79歳)の
体験を基に、学童疎開船の背景などを描いています。
入江さんは福岡県出身で、
2年前の夏、対馬丸記念館を
初めて訪ねた際、300枚を
超える学童の遺影に
衝撃を受け、
「なぜ、自分たちが犠牲に
なったの」という問いかけが
聞こえてくるような気がして、
児童文学のジャンルから対馬丸の事件を伝える必要性を感じ、出版しました。

内容は対馬丸の犠牲者が
漂流後にたどり着いた奄美大島の宇検村(うけん・そん)で、
平良啓子さんと出会った女性が70年後に孫たちと共に
平良さんを探すもので、
後半には同じ生存者の上原清
さん(80歳)も登場しますが、
犠牲になった学友たちの面影を背負って大人になった上原さんの心の機敏も
つづられています。

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